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映画も好きだけど想像力をかきたてられる本はもっと好きです。
濫読ですが学生時代からかなりの本を読んできました。
最近ネット時間が多くて読書量が減ってしまったからまた読み始めたいなと思って
感想など書きとめていこうと思いたちました。
多少のネタバレを含むものもあるのでご注意ください<(_ _)>


2005年以降に読んだ本

タイトル 著者 紹介文 感想
世界中が雨だったら 市川拓司 「さよなら、姉さん」両親から蔑ろにされ、級友から虐められ続けたナイーヴな少年。「生きるのよ。いつだって、わたしはあなたの味方だから」世界の果てまで追いつめられた彼の孤独に、たった一人の理解者だった姉の願いは届くのか―。限りなき絶望、喪失の予感、その果ての静かな哀しみ。恋愛小説の名手が、心の裡をさらけ出した表題作を含む3編。最初で最後の個人的な
作品集。
表題作よりも『琥珀の中で』の方がよかったです
読んでてドキドキしました
高校生同士の淡い恋愛ストーリーかと思いきや結構ホラー的要素があったり。
彼の作品は何冊か読んだけど結構当たりはずれがあるような←失礼
3編とも死を扱ってるので読後感は暗いです
「今会いにいきます」と違いすぎてその本でファンになった人だとちょっととまどうかも
I love you 伊坂幸太郎/石田衣良/
市川拓司/
中田永/
中村航
恋愛には未知の物語がある。初めて恋心を意識したとき、幼なじみに異性を見出したとき、彼女とのあいだに微妙な心の距離を感じたとき、初恋の同級生と再会を果たしたとき、彼女と恋愛のルールを決めたとき、そして連れ添った相手との別れを予感したとき…さまざまな断片から生まれるストーリーを、注目の男性作家陣が紡ぐ、奇蹟の恋愛アンソロジー。
この中の百瀬こっちを向いて。
が読みたくて借りたんだけど、他のもすごくよくて
乙女に戻ってドキドキしながら読みました(爆)
考えてみたら伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司の作品は
今までにもそれぞれ結構読んでます
どの作家も男性とは思えない繊細な文体で私はすごく好きです
今まで読んだのは長編だけどこれは短い小説なのに奥が深くてそしてオチも新鮮
動機はフミィだったけど、予想外によかったです
婚約の後で 阿川佐和子 晴れて婚約したのにモヤモヤを抱え始める今年29歳の村松波。許されぬ恋に走る妹の碧。愛しているのに結婚しない宙。結婚したのに愛せない優美。満たされた条件のなかでなお、ためらう七人の女性たち。彼女たちの「選択」を描く本格恋愛小説。

第1章を読んで
「ただのマリッジブルーの話かぁ」と思ってたけど
後半に登場する女性達の生き方にかなり引き込まれました
フミィお勧めの本だけあるわ
恋愛だけじゃなく生き方をも考えさせる本です
ゲームの名は誘拐 東野圭吾 敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。“ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー。 これすっごく面白いです!2日で読み終えました
完璧な誘拐をやり遂げる主人公のやり方も見ててドキドキしたけど
最後のどんでん返しには思わずやるなぁ!と思いました
これって推理小説なのか?ミステリーなのか?
あまり本を読むのが好きじゃない人でも楽しめる小説だと思います
薔薇盗人 浅田次郎 親愛なるダディ。報告しなければならない出来事があります―。少年から船乗りの父へ宛てた手紙形式で魅せる「薔薇盗人」。リストラされたカメラマンと、場末の温泉場で出会った中年女との交情が衰切な「あじさい心中」。技巧が光る「死に賃」「奈落」「佳人」「ひなまつり」。短篇の第一人者が贈る6つの感動。 表題になってる『薔薇盗人』は最後になってたんで期待してたんだけど
1番「??」な作品だった(^_^;
他の短編はどれもすごく面白くて毎晩寝る前に興奮して(笑)読んでました
浅田次郎は人の心理描写を描くのがすごくうまいので
『薔薇盗人』のように手紙の文面だけをズラズラと書き綴るのはイマイチかも。
あくまでも私の好みの問題ですが(^_^;
死神の精度
伊坂幸太郎 ある時は恋愛小説風に、ある時はロード・ノベル風に、ある時は本格推理風に……様々なスタイルで語られる、死神の見た6つの人間模様 最近映画を見てから小説を読むことが多いかも。。
この小説も内容が映画と少し違っていました
でもどっちもよかったです
映画と同様死神が死の判定をする時死を1週間後に控えた人に向かって
「あなたは死についてどう思う?」と聞くのですが
それぞれの答えの重さに考え込んでしまいました
死についての映画や本を読むと去年急逝した親友を思い出し
涙がとまらなくなります
そして自分自身も死について深く考えます。年か?(苦笑)
ガンに生かされて
飯島夏樹 フジテレビ系金曜エンタテイメントで放映された「天国で君に逢えたら」の著者が、余命宣告期限を超えて188日、最期まで綴りつづけた命の記録。新潮社ホームページ連載のエッセイに加筆・修正・編集して単行本化。

映画を見てからこの本を読みました
両方共とってもよかったんだけどやっぱり映画向けにドラマティックに脚色してる
部分があり夏樹さんの最期の時が違ったのが残念でした
映画では奥さんの寛子さんが部屋に入ってきた時すでに亡くなっていて
部屋には奥さんに宛てた手紙が風で飛ばされ舞っていたというシーンだったけど
実際は夏樹さんは最期の時自分の異変を察して救急車を呼んでくれと頼んだ
病院で死にたくない家で死にたいと言っていた彼だったので寛子さんは悩んだらしい
そして病院へ着く頃奥さんに看取られ天国へ旅立った
一人で逝ってしまったのと看取られたのでは大きな違いだし
何より夏樹さんはまだ生きたかったのだと思う
それを思うとドラマティックに脚色する必要はなかったと思った
救急車の中で死ぬことは美しくないのか?
最後までもっと生きたいと思った彼はすごいと思う
余命3ヶ月と言われてから手術、吐血・下血を繰り返しなんと9ヶ月も頑張った彼。
死の9日前までネットにエッセイを綴り5日前に「ガンに生かされて」のあとがきを書いた
ガン宣告の後うつ病やパニック症候群になり投げやりになった時期もあったけど
住み慣れたハワイに移住した後は笑顔を絶やさないよき父親だった
お父さんが亡くなった後長女のタマキちゃんが言った言葉には涙がとまらなかった
夏樹さんは生きるのに時があり、死ぬのに時がある、と死の直前に綴っていた
そういう意味では覚悟はできてはいたのだろうけど
自分の病気のこと以上に4人の子供達の養育費や保険のきかない
ハワイでの治療費に頭を悩ませていた
自分が書くことドキュメントに出ることで少しでもお金を残せるならと
人前に出ることが嫌いだったのにいろんなことにチャレンジした彼
奇跡は起こらなかったけれど子供達はきっと父親のことを誇りに思うだろう
ずっとずっと先に天国で逢えた時すぐに親子だってわかるかな?
亡くなった年の姿で逢うんならわからないんじゃないの??なんて
天国とか信じてなかった私だけど真剣に心配してしまいました

天国で君に逢えたら 飯島夏樹 末期ガンで余命宣告を受けた世界的プロウィンドサーファーが綴る、奇跡のようなラブストーリー。

映画の原作本と間違えて読みました^^;
でも癌患者とその周りの人たちを描いた作品で自らの経験がベースになっていると
いうことはわかりました
「小説」にしようと頑張りすぎてるかな?ってところがちょっと残念でした
長い長い殺人
宮部みゆき 金は天下のまわりもの。財布の中で現金はきれいな金も汚ない金もみな同じ顔をして収まっている。しかし、財布の気持ちになれば話は別だ。持ち主の懐ろに入っている財布は持ち主のすることなすことすべて知っているしその中身の素性もお見通しである。刑事の財布、強請屋の財布、少年の財布、探偵の財布、目撃者の財布、死者の財布、証人の財布、犯人の財布等等―十個の財布が物語る持ち主の行動、現金の動きが、意表をついた重大事件をあぶりだす。 短編集かと思いきや、全部繋がってました
これが『宮部流』なのかも
主人公が財布なんて小説初めて見た(笑)
パーフェクト・ブルー 宮部みゆき 高校野球界のスーパースターがガソリンを全身にかけられ焼死するというショッキングな事件が起こった。たまたま事件現場に行き合わせた弟の進也と、蓮見探偵事務所の調査員・加代子、そして俺――元警察犬のマサは、真相究明に乗り出す。社会的テーマと卓抜な人物描写で今日を予感させる鬼才・宮部みゆきの記念すべき爽快なデビュー長編。 初期の頃のものというけどなんのなんの!
すっごい読みやすい慣れた文体で
かつ引き込む力もすごくあっという間に読み終えました
犬が主人公(書き手)という手法も面白いし
結末にもあっと言わされ
最後まで読み終えてからまた最初から読み返し
色んな伏線に気付き感心しました
宮部みゆきの本読破したいかも。
ぼく、ドラえもんでした 大山のぶ代 声優時代を中心とした大山のぶ代の自伝。ドラえもんとの運命の出会いから、テレビや映画、藤本先生の思い出など、26年間の涙と笑いにあふれたエピソードをつづる。貴重な写真満載の「大山のぶ代グラフィティ」も収録。 26年間ドラえもんの声を演じた大山のぶ代さんが26年を振り返ったエッセイ
途中作者の藤子さんの死、大山さん本人の癌闘病があったことをちっとも
知らなかった。母親を42歳で癌で亡くした彼女はいつか自分もと
覚悟していたと言い、ドラえもん出演中に死ぬことは
作品に汚点を残すことになると思い降板を持ちかけたこと等
涙無しでは読めなかった
26年目にして全員でドラえもんを『卒業』したことは彼ら5人にとってある意味
大きな達成感があったんじゃないだろうかとこの本を読んで思った
小さな頃は変な声だとからかわれ、それをバネにして放送部や演劇部に
入った前向きさも素晴らしい。そしてドラえもんが色んな子供達に夢や
希望を与えたこと、ドラえもんを見て育った子が今ドラえもん映画の製作に
関わっていることなど歴史の重みも感じた。
子守り用ネコロボットであるドラえもんだから、ちゃんと挨拶ができ
目上の人には敬語を使い相手を罵倒する言葉など絶対使わないだろう
という大山さんの考えが、アニメに原作以上の味を出し
多くの子供ならず親からも愛され続けた理由なんだろうな
柔らかな頬

桐野夏生 カスミは故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。罪悪感に苦しむカスミ。実は、夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。カスミは一人、娘を探し続ける。4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは。 愛人のためなら子供を捨てても構わないと思った翌日、5歳の娘が失踪する。
全く手がかりがないまま4年が過ぎても探し続ける母親。
そこへ現れる病に冒された元刑事内海の生き様とカスミとの日々が
独特のタッチで描かれている。
死を間近にしても執念で子供の捜査を続ける内海の執念
それは犯人を捕まえるという刑事としての思いではなく自分自身を救うために
他ならなかった
読んでいてなんかすごい小説だなと思ったら桐野さんて以前ドラマ化された
「OUT」を書いた人だったんだね。夫を殺した同僚とその死体を一緒になって
バラバラにする心理がすごく怖かった(^−^;
この小説も何か暗い物を抱えていて最後の方読んでて辛いとこがあったな。
犯人が誰なのか結局は明かさず内海の死で物語が終わる。
腑に落ちないようなそうでないような。。
難しい小説です。今調べたら映画化もされててキャストがすごいイメージピッタリで
見てみたくなった
手紙 東野圭吾 強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。
すごい重い内容です
でもこういうの好き!一気に読み終えました
1度は幸せを掴んだかのように見えた直貴に再び訪れる差別、
偏見。それはその妻、子供にまで及ぶ。なんて辛いことだろう。
弟の学費のために強盗をしたということがこの物語をより一層
悲しくさせている
一方的に弟に手紙を送る兄に直貴は最後に決断の返事を書く。
そのことによって終止符が打たれる
途中ジョン・レノンの「イマジン」が何度も登場する。
「差別や偏見のない世界を想像してごらん」
小説なのに映画を見ているような「イマジン」が聴こえてきそうな
錯覚におそわれた。さすが東野さんです!
天使の卵 村山由佳 そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない 先に『天使の梯子』を読んでしまったのでどうかな?と思いつつ読む
美しい文章はそのままに違うラブストーリーが描かれている
でも『天使の梯子』で描かれている歩太と春妃『天使の卵』の慎一と夏姫が
なんだかだぶってしまった
もちろん同じ歳の差のカップルということもあるのだろうけど
もっと違うキャラクターであってもいいなと思った
『天使の梯子』の歩太はとっても大人だったから
『天使の卵』で歩太が精神的に大人になっていくいきさつが
欲しかったかな
妹のBFを好きになって悩む春妃に比べて歩太はあまりにも悪びれて
なかったしその辺もちょっと、、と思った
天使の梯子の夏姫のキャラも春妃とかぶってて、もっと妹的な性格
でもよかったのになと思った
でもデビュー作とは思えない完成度の高い小説
続編を書かない方がよかったかも?天使の卵を先に読んでたら
そうは思わなかったのかな??
青のフェルマータ
村山由佳 両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めてオーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて―。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。 「天使の梯子」同様女性特有の美しい文体。
JBとプラトニックな愛を育みながらも男性的なゲイリーに惹かれる気持ちは
理解できない訳ではないけど、海を愛していたはずのゲイリーが
イルカを傷つけたことで一気に里緒の行為を軽率と感じて
しまった。同じ傷を持っていることを愛と勘違いしてしまったんだろうか?
JBこそが里緒の最大の理解者なのに。。
自分が傷ついたことのある人は人の痛みをもわかると思うん
だけどなぁ。里緒がどれだけ悲しむかわかった上でやったのだと
したらほんと最低。作者はこのことで何を言いたかったのかちょっと悩んじゃう
天使の梯子
村山由佳 『天使の卵』から10年。歩太・夏姫、29歳。8歳年下の男に熱愛される夏姫…。再び、あのせつない恋物語が甦る。 「天使の卵」と同時に図書館で予約したらこっちが先にきてしまった(^−^;
でも読んでみたら続編というよりも新しいストーリーとして読めた
心ない一言を投げかけた直後に愛する人を失くしてしまったという
共通点を持つ夏姫と慎一。
この心の痛みは体験した人にしかわからないだろう。
心理描写など女性ならではの細やかな表現が私好みの文章だった
慎一は歩太よりはるかに「コドモ」だけど、私は歩太より慎一の方が夏姫に
あってるんじゃないかと思った。純粋に夏姫を愛しヤキモチを焼く慎一が
可愛い。歩太も大人ぶってないで次の新しい恋をみつけてほしいな
人は皆1人じゃいられないのだから。。。
下北サンデーズ
石田衣良 春から大学生になる里中ゆいかは、芝居のおもしろさを生まれて初めて教えてくれた劇団「下北サンデーズ」に入るのが夢で…。演劇の街・下北沢を舞台に贈る、弱小劇団奮闘グラフィティ! ドラマの最終回を見終えてから読み始めた
いつもの石田衣良さんの小説に比べるとサラリとした文章だなと思った
肝心?の牛乳オジサンの登場はたった1度だけであとは牛乳のみの
出演だったけど(笑)結構重要な役だったかも。
にしても胸に下北ミルクと刺繍がある灰色の作業着に黒いゴム長、
左手に牛乳瓶て(* ̄m ̄)プッ 
ドラマではゆいかが主人公だったけど小説では各人がすごく
いい味出してて全員が主人公って感じ。
特に八神くんのキャラ、役割に感動〜。ちなみに『下北以上原宿未満』も
出てくるけどヌーベル音楽祭で下北サンデーズの対戦相手になる劇団の
芝居の題だったりする。
あちこち細かい部分は変わってるけどかなり忠実にドラマ化してて
感心した。小説の方はちょっとほろ苦い読後感あり
いのちのハードル 木藤潮香 「1リットルの涙」母の手記 亜也が自分で日記を書けなくなってからのことなども含めたお母さんの手記。
病気の苦しみだけでなく医者や家政婦さんとの関係など
長期闘病者とその家族にふりかかる問題に深く考えさせられた。
そして最後まで亜矢を支えたお母さんの強さ、素晴らしさには頭が
下がった。
亜矢が同じ病気で苦しんでる人のために献体を決意するシーンでは
涙がとまらなかった。
蛍川・泥の河
宮本輝 戦争の傷跡を残す大阪で、河の畔に住む少年と廓舟に暮らす姉弟との短い交友を描く太宰治賞受賞作「泥の河」。ようやく雪雲のはれる北陸富山の春から夏への季節の移ろいのなかに、落魄した父の死、友の事故、淡い初恋を描き、蛍の大群のあやなす妖光に生死を超えた命の輝きをみる芥川賞受賞作「蛍川」。幼年期と思春期のふたつの視線で、二筋の川面に映る人の世の哀歓をとらえた名作。 「泥の河」をフミヤくんが大絶賛していたので思わず手に取ったけど、
正直言ってこの作品のよさがイマイチわからなかった(^−^;
いわゆる純文学は難しいですね。
少年から青年へと変化する多感な時期を表現しているということは
わかるのだけど。
「蛍川」は結構面白かったです。
水の真力
心と体のウォーター
ヒーリング
江本勝 水の力で人生が変わる
「ストレス」という言葉と、「リラックス」という言葉に、水はどう反応し、どんな結晶をつくるのか!?
世界中で話題沸騰、健康で幸せになれるヒントを、いま、水が語りだす――。
話題の本だし表紙の水の結晶の美しさに魅かれて手に取ったけれど
内容はちょっと「??」という感じだった
でも人間の体の70%が水でできていること、飲む水の質が大事だと
いうことには共感できた
写真集としてはいいかも
片目を失って
見えてきたもの

ピーコ たくさんの友達が、私の見えない目のなかにいる
四十代半ばでガンを宣告され、左の眼球を摘出した著者が、家族や友人の大切さや生きることの意味を見つめ直した、感動のエッセイ
数年前テレビでピーコを見て「あれ?」と思った
目に怪我したのか?眼病なのか?あきらかに義眼である
でもそのことはいつのまにか忘れ去ってしまっていた
古本屋でふとこの本が目につき、ありがちなタイトルだなとは
思いつつ気になって手に取った。読み進めていくうちにジーンとなり
購入。じっくり読んで彼がたくさんのいい友達に囲まれ、皆に感謝し
毎日を精一杯生きている姿に感動した。
病気になって色んな欲がなくなった。今はオマケの人生と彼は言うけれど、
こんなに色んなことに気付くことができたのだから、もうあまり長く
生きられないなどと気弱にならずこれからも強く生きていってほしい。
ただのオカマコンビ、というイメージしかなかった2人の印象が
すごく変わった1冊。
トップモデルが教える
女が惚れる女のルール
宇佐美恵子 年々カッコよくなっていく人、だんだん貧相になっていく人。キレイを演出する「足し算と引き算」、太らないボディの作り方、素敵な「男友達」を持つ効果。…知性ある美しさ、大人の色気、こころの余裕を手に入れるヒント。
単なるハウツー本かと思いきや、結構有益な情報がいっぱい
スタイルを維持するための心得はかなり頷けた
「朝3、昼2、夜1」の食事量は実行できそうもないけど、
朝2、昼3、夜2ぐらいならできるかも?
大好きな揚げ物も休日の昼に食べるようにしよう!と決意
「朝日を浴びる」習慣などお金や手間をかけず誰にでもできる
方法が素晴らしい!人工的な美しさじゃなく自然な美しさを
持ってる人って素敵だな
生きながら火に焼かれて スアド 中東シスヨルダンの小さな村。学校にも通わず、鞭で打たれながら奴隷のように働く17歳の少女スアド。恋愛は死に値する行為と知りながら、恋する気持ちは止められなかった。今なお虐待と死の危険にさらされている女性たちの、衝撃の記録。 以前本屋のベストセラーの棚で見て「何?これ」と包帯で顔を隠した女性の
奇抜な表紙に目が止まった。
なんでも中東の村で『家族の名誉』のために火刑にされ全身に火傷を
負ったらしい。
衝撃的な表紙で一目をひくという行為が嫌だったので読まなかったんだけど、
最近ふとしたことで読んでみようと思った。
読んでみると顔は火傷を負っていないが自分を殺そうとした両親にみつかると
追ってくるので顔を出せないらしい。苦しみを乗り越えて自叙伝を書いた
彼女の勇気には敬服するがメディアの目を意識した写真には
やはり共感できない。巻末に載っている寄付金の募集にも興ざめ。
主人は中東によく出張に行っていたので話を聞いたことがあるけれど
中東の女性は人前で肌や顔を見せてはいけない。
結婚式が終わるまで夫の顔を見ることができないという信じられない事実が
今もあるようだ。
いまだに裸族や首狩族がいるんだから世界は広い。男女平等な
日本に生まれたことが有り難いけどそれ以上でも以下でもない。
この本の出版は残念ながらこの村に何の影響も与えはしないだろう。
恋に恋して悪い男に騙され結婚前に身篭るという行為は
中東でも日本でも愚かである。
アキハバラ@DEEP 石田衣良 電脳街の弱小ベンチャーに集まった若者たちが制作した傑作サーチエンジン「クルーク」。ネットの悪の帝王にすべてを奪われたとき、おたくの誇りをかけたテロが、裏アキハバラを揺るがす…。 石田さんの作品にしては前半は地味な感じで、途中まで中々読み
進まなかったけどクルークがさらわれてからの彼らの思いや動きは
読んでて爽快感が。自分の弱点を切り札にして悪から逃れるシーンには
驚かされた。小さな力が大きな力に向かって行く勇気と雄々しさは最高!
池袋ウェストゲートパーク 石田衣良 刺す少年、消える少女、潰し合うギャング団…。ストリートの「今」を鮮烈に刻む青春ミステリーのニュービート。オール読物推理小説新人賞受賞。 へそまがりなので大ブームになった話はあんまり好きじゃないので
あえて今まで読まなかったけど今度『下北サンデーズ』が始まるので
ウォーミングアップ?に読んでみた。
主人公マコトをはじめ登場人物がどれも個性的で輝いている
長瀬智也は結構ハマり役かも。この本を読んで
今更だけどドラマもビデオレンタルして見てみたいなと思うようになった。
プラナリア 山本文緒 乳がんの手術以来、何をするのもかったるい25歳の春香。この洞窟の出口はどこにある
―現代の“無職”をめぐる五つの物語。
プラナリアになりたいと言う主人公。切っても切っても再生するその生物に
なれば乳がんの再建手術なんかしなくてもよかったのにと友達に
うそぶく彼女は乳がんのせいで無職だと言い訳しながら生きている。
他色んな女性の生き様やジレンマを描く短編集。ガーッと読むタイプの
小説ではないけど1日1編面白く読めた。直木賞受賞作。
東京タワー
リリー・フランキー 母親とは?家族とは?普遍的なテーマを熱くリアルに語る著者初の長編小説。 話題の本なのでかなり期待して読み始めるもごく普通のエッセイで
中々進まず。
ちょうど中盤頃に「オカン」が癌に侵されるところから目が離せなくなり
最後まで一気に読みました。
ただ息子を愛する母を絶賛するだけでなく、ある時はうっとうしくなる
母子関係をも正直に語っているところがよかったです。
フミヤくんがこれを読んで田舎の母親に会いに行きたくなったと
話していたのはやはり同じ九州であり同世代であるお母さんのイメージが
かぶっていたからでしょうか。お節介焼きであっけらかんとして
遠慮がなくていくつになっても息子を子供扱いするそんな田舎の母は
これからどんどんいなくなってしまうんでしょうね。
いつも息子の友達の分のご飯まで用意する損得勘定のないオカンを見て
我が子供のお弁当作りさえ大変だとぼやいてる自分に反省もしたり(苦笑)
博士が愛した数式
小川洋子 記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。著者最高傑作の呼び声高い1冊。 読む本が途切れたので旦那の本棚からなんとなく取り出した一冊。
第1回本屋大賞受賞とあるし昨年映画化ももされたらしいから読んでみた。
数字アレルギー?って思うほど数学苦手な私ゆえ随所に出てくる
数学的説明には悪戦苦闘したが最後まで読む頃にはむしろその説明に
感動さえ覚えた。交通事故により記憶力が80分しかもたない「博士」が
どうしても忘れたくないことをメモに書き背広に貼っておく様はあまりにも悲しい。
そして80分の記憶時間さえ少しずつ減っていきついには1分前のことも覚えて
いられなくなった時も家政婦とその息子は絶望したりはしなかった。
数学的説明と愛あふれるシーンが交互に出てきて余計に感動させられる。
久しぶりに本を読んで大泣きしました。
ダ・ヴィンチ・コード(上・中・下)

ダン ブラウン 閉館後の静寂に包まれたルーブル美術館で起きた殺人事件をきっかけに、明るみに出た不吉な筋書き。それは、キリストの時代以来、ある秘密結社により守られてきたベールをはがすものだった。 かなりの話題書なので読んでみた。
途中能書きが多くて疲れてきた時もあったけど、ところどころに
ハラハラしたり意外な展開があり毎晩夜更かしになってしまった(^−^;
結末にはえぇ〜っ!?状態。映画ではどんな仕上がりになってるか
楽しみ
指先で紡ぐ愛 光成沢美 夫の名は福島智、東大助教授。TIME誌「2003年アジアのヒーロー」日本の5人に松井秀喜、坂本龍一、オノヨーコ、朝青龍とともに選ばれた。盲聾の東大助教授とのドキドキワクワク生活。 9歳で視力を18歳で聴力を失いながらも明るさと信念を忘れない福島さん。
そして指点字をマスターし夫の支えとなる妻の沢美さん。
お二人の出会い・結婚・日常を描いたエッセイ。
でもこれは何も特別な夫婦を描いている訳ではない。健常者同志の夫婦にとっても大切なことをたくさん語っている。
障害者の夫を持つ妻は優しく明るく強くあらねばならないと思い込む彼女に
「君が何かをしてくれるから一緒にいるんじゃない。君の存在そのものが
僕にとっては重要なんだ」という福島さんの言葉にウルウルきてしまった。
「自分を大切にしない人間は、他人も大切にできない。一人で生きていけない
人間は、二人でも生きていけない。」
という彼の信念にもはっとさせられ
また反省させられた。すごい人です。
四日間の奇跡
2006年〜
浅倉卓弥 脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する奇蹟。ひとつの不思議なできごとが人々のもうひとつの顔を浮かび上がらす
家の本棚を何気なく見てたらみつけた本。これって去年石田ゆりこさん主演で映画化してたよなぁって軽い気持ちで読み始めた。途中まで興味深く読んでたんだけど2人の女性の心が入れ替わるところで、ありがちなストーリーだなぁとちょっと気がそがれてしまった。
でも自分の死を目前にして自分が何の価値もないと思っていた主人公が
実はそうじゃなかったことに気付き満たされた思いで旅立つシーンではジンときた。
ピアニストの青年が自分では気付かずに少女を傷つけていたこと、少女が青年を
こよなく慕っていたことがわかるシーンも涙ものだったな。
白夜行 東野圭吾 19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。絶望の白い光の中、魂の荒野を行く男と女を、叙事詩的スケールで描く傑作ミステリー長篇。 あまりの分厚さに圧倒されたけど読み出したら止まらないストーリー展開で
毎晩夜更かしになってしまった。文体もデビュー作の「放課後」よりずっと
よくて感動。ドラマを先に見てたので謎解きができないのが残念かなと思ったけどドラマとまた違うよさがあった。
ドラマでは2人の心理描写が詳しく描かれていたけど、本ではそれが一切なく
事実のみが淡々と描かれていてそこがよかった。
登場人物が多いのでドラマを見てなかったら混乱してたかも(汗)
「いつも白夜の中を歩いているようなものだ」というドラマでのセリフは
原作をうまく引用しているなと思った。
限りなく悪でありながらも心はいつも淋しかったであろう2人の結末が
ハッピーエンドにはなることはないと知りつつも最後のシーンには胸が痛んだ。
放課後 東野圭吾 校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を2人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将――犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第2の殺人が……。乱歩賞受賞の青春推理。
東野圭吾のデビュー作。約20年前だとは思えない!
でも容疑者が多すぎるという気もしたな。
真犯人の動機は意外で面白かった
最後のオチはいらなかったかなという気も。
でもデビュー作としては上出来!(←偉そう)
面白かったので2日間で読み終えた。
半落ち 横山秀夫 請われて妻を殺した警察官は死を覚悟していた。
全面的に容疑を認めているが犯行後2日間の空白については口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何なのか。感涙の犯罪ミステリー。
推理小説でありながら人間を描いている作品。
いくら考えても犯人が何を隠しているのかわからず、最後までうならせられた。
主人が先に読んでて「途中は面白かったけど結末がイマイチ」と言ってたので
最後まで読むの嫌だなぁと思ってたけど私は結末にジーンときた。
映画はどんな仕上がりになってるんだろう。見てみたいな。
1リットルの涙 木藤亜矢 「神様、病気はどうして私を選んだの?」 
恐ろしい病魔が15歳の少女・亜也から青春を奪う。友達との別れ、車椅子の生活、数々の苦難が襲いかかる中、日記を書き続けることだけが亜也の生きる支えだった。
「たとえどんな小さく弱い力でも、私は誰かの役に立ちたい――」。
最期まで前向きに生き抜いた少女の言葉が綴られた一冊
前に1度読んでた本だけどドラマ化されたものを見た後もう1度読んでみた。
ドラマは若干脚色されているけどこの本は亜矢の日記が主体で
どちらかというと地味な内容である。
発病した15歳から文字が書けなくなる20歳まで懸命に生きぬいた証を
日記に綴っている。
在宅療養中家族みんなが学校や仕事に行っている9時から5時の間
ご飯を食べたり日常のことをしたりという当たり前のことが思うようにできず
苦しむ様子には胸が痛んだ。健康であるということはなんと素晴らしいことか。
最後まで病気と正面から闘った彼女に拍手を送りたい。
愛死 瀬戸内寂聴 パキスタンの旅で、遙子は物静かな美青年亮と知り合った。恋人の遺骨を埋めに来たという。帰国した遙子を頼って、舞が家出して来た。薬害エイズに苦しむ若者祐二を愛する舞を、家族の偏見が追いつめていた。懸命に舞を励ます遙子を、新しい衝撃が襲った。母親がわりのやさしい伯母の、失踪であった。
瀬戸内寂聴さんのエッセイは読んだことがあったけど、ちょっと説教めいたところがあってあまり好きではなかった。この話はエイズを取り上げた作品で
ちょっと硬いかなと思ったけど夫婦愛を描いていてかなり心に響いた。
エイズに冒された人達がカミングアウトしようかどうか葛藤する様、
そしてどう最後を迎えるのか自分までが当事者になったような気分で
読んだ。ごくごく普通の夫婦を『演じて』いた妻がエイズにかかったことに
よって夫の深い愛を感じ、自分もまた夫を深く愛していたことに気付くシーン
は涙なしでは読めなかった。お勧めの本です。是非みんなにも読んでほしい。
今、会いにゆきます 市川拓司 父子家庭に起こる愛の奇跡―わずか6週間のその奇跡が、父に子に、永遠に生きつづけるかけがえのない心の宝を与えてくれます。 映画を観てから読みました。
映画とはまた違う味わいでした。男性が書いたとは思えない繊細な描写、切ない恋心が描かれています。その人生を選んだら早く死んでしまうとわかりながら彼を選ぶ澪がいじらしいです。自分のせいで母親が早死にしてしまったと思っていた小さな祐司に澪が「あなたに出会うために私達は出会ったのよ」と話すシーンは胸にジンときました。
イソップ株式会社
      
井上ひさし 夏休み、さゆりと洋介の姉弟に父から毎日届く手紙は一日一つの小さな「お話」。物語を通して生まれる新しい家族の姿。 小さな出版社イソップ株式会社を営む父が海外出張のため中学1年のさゆりと小学4年の洋介は夏休みを田舎の祖母の家で過ごすことになる。童話作家でもある父は、亡き妻と毎日一つずつお話を作って話すという約束をしていた。毎日届けられるる父のお話には実は秘密があった。2/3あたりまでは平凡なお話でワクワクすることもなく読んでいたがそのあたりからこれからどうなるのかとドキドキした。多感な時期のさゆりの揺れ動く気持ち、成長ぶりに母親のような気分で心配してしまった。最後がハッピーエンドでホッとした。
母の言い訳 黒木瞳 愛する娘に綴った母、黒木瞳の長編エッセイ。
最愛の娘と過ごす母の素顔を率直に書き綴った愛のメッセージ!
巻頭に娘と並んで歩く後姿の写真。
綺麗に結われた長い髪、すらりと伸びた足、快活な走り方に
彼女の子育てを見たような気がした。
本文には娘に送る詩とエッセイが綴られている。その詞を自分がいなくなった後
大人になった彼女に残してあげたいそうです。離れている時間が長い分
懸命に娘に愛を注ごうとしてる彼女のいじらしさ優しさを感じました。
ほとんどの母親がそうであるように彼女もまた自分の母を反面教師にしたり
いつのまにか同じことをしていたりしながら母として成長していく姿に共感を覚えました。
引用されていた『
子のためにただ子のためにある母と知らば 子もまたさびしかるらん 』という三ヶ島葭子さんの詩が印象的でした。子どものために生きることがどんなに大切であるとしても、ただそれだけの人生だったと知ったら、育つ子どもも寂しいだろうという意味だそうです。本当ですね・・。
もう夫には恋はできない 黒木瞳 女が恋をしたとき、恋に何を求めるのだろう
映画『東京タワー』で演じた女性に馳せた想いを書き下ろしたエッセイ。そして東京とパリで撮影された新しい女性のラブストーリー・フォト。恋する黒木瞳というべき魅惑の世界。
エッセイというよりも写真集の要素が強い本。
でもどの写真の彼女もとっても綺麗で惚れ惚れする。
「東京タワー」での名セリフをところどころ引用しながら
自分自身の恋愛観を語っている。
彼女が映画のラストシーンでの「明日あなたの気持ちが
離れても愛してる」というセリフが好きと書いていたのが嬉しかった。
あのセリフを聞いた途端涙がとまらなかったから。
主人公は大人の女性だから愛が永遠に続くはずはないことはわかってるけれど
たとえその人が明日いなくなったとしても今この瞬間の自分の愛を伝えたいと
いう気持ちからそう言ったんだろうと。私も同じ読み方をしてたから嬉しかった!
東京タワー 江國 香織 「恋はするものじゃなく、おちるものだ」。ふたりの少年と年上の恋人―恋の極みを描く待望の長篇恋愛小説。
映画を先に観たんだけど店頭で本を読むと文章がとてもよかったので本も読むことに。主人公の2つのカップルの描写を読むと映画のキャスティングにピッタリでびっくりした。あの繊細なセリフの言い回しは脚本じゃなく本からの引用だったんだぁ。映画の場面を思いだしつつ結末はわかってるのにドキドキしながら読み進む。流れるような文章が読みやすい。
でも映画の結末と小説の結末が違ったのがかなり残念。映画のように
結末をはっきりさせてほしかったな。。
夏目雅子-
27年のいのちを
訪ねて
夏目雅子伝
刊行会編
衝撃的なデビューから三角関係のスキャンダルを乗り越えての結婚。そして突然の病、突然の死。女優夏目雅子の鮮烈な生涯を、写真、ドキュメント、そして家族や和田勉、田中好子らの証言により綴る。
彼女が亡くなって今年で20年経つ。
美人薄命を地でいったような悲しい運命。
結婚生活はわずか1年。その約半分は闘病生活となった。
19から想い続けた作家の伊集院静さんとやっと一緒になれた彼女。
女優業も半年間休み、主婦に徹した姿がほんとに可愛いと思った。
そして女優復帰直後突然倒れ、白血病ということを隠していたにも関わらず執拗な取材にあい病室から外を眺める姿まで写真週刊誌に盗撮され・・・女優にプライバシーはないのか?!と怒りを感じた。
その直後彼女は逝ってしまった。
この本は彼女の周りの人達が語る夏目雅子像を中心に綴られている。
すごい執念で女優に命をかけた彼女のすさまじさ、その反面誰にでもきさくに接する天真爛漫さ。亡くなっても尚まわりの人から愛されるのもうなずけるなと思った。
好きな女優さんではあったけど、この本を読んで彼女の育った環境・『お嬢さん芸』と批判されたこと等知らなかったことがたくさんあったのに驚かされた。
今も彼女は白血病の人のために無償でかつらを貸し出す『夏目雅子ひまわり基金』の中で生き続けている。治療の副作用で髪が抜けた時に脱毛を隠すのに最適なかつらがなく困った経験から設立したという。そして副作用による脱毛に必要なかつらの医療用認定をめざして家族で活動している。きっと雅子が空から降りてきて応援してくれていると信じて。
世界の中心で愛をさけぶ 片山恭一 十数年前・高校時代・恋人の死。好きな人を亡くすことは、なぜ辛いのだろうか-。落葉の匂いのするファーストキスではじまり、死を予感させる無菌状態の中でのキスで終わる、「喪失感」から始まる魂の彷徨の物語。
映画もドラマも見たけど原作が何故あんなにベストセラーになったのか
ずっと気になってて、やっと予約がすいた頃だと思い図書館で予約。
うんうん。なんとなくわかったような気がしたぞ。
原作を最初に読むべきだったような。
でもそうすると映画見に行ってなかったかも。。
原作読んでみると映画やドラマはちょっと脚色しすぎてるなぁ。
純粋な少年の恋愛小説のままでよかったのにな。
文章の流れが美しく私好みの小説。
映画化された小説を後で読むと映画の情景に負けてしまうことが
多いんだけどこれはそんなことなかったな。
話題になったから読む。泣ける話だったからよかった。泣けなかったからよくなかった
という感じに評価されてるとしたら残念な一冊だな。

エンジェル 石田衣良 何者かに殺され、幽霊となった投資会社の若きオーナー掛井純一。記憶を失った彼は、自らの死の真相を探りはじめる。やがて、彼は自分の周囲に張り巡らされていた黒い罠の存在を知る。すべての謎が解けた時、あまりにも切ない究極の選択が待ち受けていた。 幽霊が主人公なんて・・・と最初思っていたけど意外な展開にだんだん
ひきこまれていった。「生き甲斐」のなかった主人公が幽霊になって
愛する女性を全力で守るうちに「生きる」手ごたえを感じてくるなんてなんて皮肉なんだろう。『死んでしまった分初めて存分に生きている。もっと
もっと生きたい。正確にはもっともっと死んでいたい』という表現はなんとも
切ない。そしてその結末も。。。
4TEEN 石田衣良 180センチ、100キロの巨漢、ダイ。
ウェルナー症候群という難病のナオト。
勉強が得意なジュン。
かっこいいことを言ってもどこかイケてない、テツロー。
月島中学に通う中学二年生四人組が一年間で経験する様々な出来事。入院中のナオトの許に大まじめで「エンコー」の女子高生をプレゼントし(「びっくりプレゼント」)、過食・拒食を繰り返す同級生とつきあい(「月の草」)、自転車旅行と偽って2泊3日で新宿の町を探訪し(「十五歳への旅」)……。この町でぼくたちは恋をし、傷つき、死と出会い、いたわり合い、そして大人になっていく。
直木賞受賞作とのことでほんとはこの本を1番に読みたかったんだけど、
私にはウェルナー症候群の友人がいるのでこの内容を読めるか心配で中々手にすることができなかった。でも読んでみて、短い人生の友達に何がしてあげれるか懸命に考える主人公の熱意にうたれ教えられた。平均寿命が何だ!今を充実できるよう手伝ってあげれるのが友達じゃないかって。ナオトもみんなといる時は病気のことを忘れられると言っていた。病気で体は老人のようでも普通の中学生として毎日を熱く生きている。悩んでいるのはみんな同じなのだ。そして1番天真爛漫に見えたダイに突然降りかかる大きな試練。明日なんて誰にもわからない、ということを私に教えてくれた一冊である。内容はちょっと難しいかもしれないけど、中1の息子にも是非読むように勧めた。
何かを感じてくれるといいな。
娼年 石田衣良 二十歳の大学生リョウは、高級デートクラブで男娼として働き始める。ミステリアスな美しい経営者。夜ごと彼を求める女たち。ある一線を越えたとき、彼が見るものは!?  ふとしたきっかけで「娼夫」になるリョウが天性の娼夫のかのようにどんどん階段をかけのぼっていく様に息をのんだ。
女性が男を買うことは今ではそう珍しくはない。男性のそれと違うメンタルな充足感を与えるべく単に体を売るだけでなく心で仕事をするリョウをすごいと思った。そしてやがて迎える意外な結末には驚かされた。残念だったのはリョウの母もまた娼婦であったということが最後にわかるところ。私としてはあんまりその必要性はなかったような気がしたな。。
ハローグッドバイ 石田衣良 東京都心を舞台に二十代の男女を中心に描く恋模様。
ネットで知り合った恋人、セックスレス・カップル、コールガールとの交際など、若い男女の様々な関係を切れ味よく、きめ細やかに描く。
現代性溢れる洒落た短編集。
大人な味の短編集。
石田衣良さんのフミヤくんのアルバム作詞がきっかけで
読んだ本だけどすごく楽しめた。
私のお気に入りは「真珠のコップ」と「ローマンホリディ」「ハートレス」。
切なくてほろ苦いストーリーが心に響く。。
私が泣くとき 黒木瞳 女優という〈仕事〉をがんばってきたら、〈愛〉がやってきた。もう、〈結婚〉を、とめられないのだ。大人になってから流した涙の記憶を綴る、〈愛と笑い〉の本格書き下ろしエッセイ。
彼女が「泣くとき」についてのエッセイ集。子供の頃は泣くことは恥ずかしいことのように思えて泣くのを我慢していたらしい。でも大人になってからは今まで我慢した分までよく泣くようになったという。宝塚に入った時、宝塚での生活、宝塚をやめる時、恋をした時、結婚を決めた時のことなどが綴られている。彼女の美しくて可憐な外見とは違う芯の強さをこの本から感じた。後半はちょっとたるんでしまってたかなと思うけど(すみません)前半は一気に読ませる文章力があった。他の本も読んでみたくなった。自分に厳しい凛とし生き方が素敵。
Good Luck  アレックス・ロビラ 公園のベンチで、54年ぶりに再会した幼なじみのマックスとジム。仕事も財産もすべて失い変わり果てたジムに、マックスは「魅惑の森」の物語を語る…。世界50カ国で出版された話題の本。
幸運は自分でつかむもの。あの人は運がいいとかいうのは嘘で自分の努力なしでは
幸運はつかめない。今日できることは今日のうちにする。地道に努力し下ごしらえをすれば必ず成功にたどりつくということを1つの物語を語ることによって読み手に教えている。私からしたら当たり前のことに感じるんだけどなぁ。。
なんで9才から91才まで幅広い読者に支持されたのかいまいちわからない。まあ読み安いという点では評価するけど(^−^;


過去に読んだおすすめの本(覚えてないのでほんの一部だけ)

フミヤノート 藤井フミヤ 全国31ケ所を訪問したツアー。
その道すがらで見たもの・考えたことをまとめたユニークで
人間味溢れる旅日記。
故郷に対する想い、人生観、新世紀に対する期待と不安など
様々に綴ったエッセイ。
「ちょっとだけファン」の時に図書館で読んで「ほんとのファン」になった。
あまりにもよかったので本屋で買い求めたほど。
彼の人間性がにじみ出てる本。
読書家だけあって文章も読みやすく、タレント本と呼ぶのは勿体ない。
ファン以外の人に読んでほしいと思う。
この本を読んで富士登山がしたくなった(笑)
ぽっぽや 浅田次郎 娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。
映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」
「角筈にて」「うらぼんえ」など、珠玉の短篇8作品を収録。
この話はほんとに泣けた。
本を読んでから映画を観に行ったんだけど、
映画は更に泣けた。「ラブ・レター」も個人的にすっごく好き。もしかしてぽっぽやよりよかったかも??
あすなろ
白書
紫門ふみ 男3人、女2人の友人グループ「あすなろ会」の面々が、初めて本当に人を愛し、
苦い経験もしながら、大人への階段を上っていく姿をノスタルジックに描いている。
 物語の軸となるのは「なるみ」と、「掛居くん」。素直で自分の感情を隠さないなるみと
複雑な家庭で育った掛居は惹かれあうが、さまざまな障害が振りかかり、
ことあるごとにくっついたり離れたりしていく過程を描いていく。

これまたマンガですが(汗)
言わずと知れたあの大ヒットドラマの原作。
マンガとは思えない暗くて複雑な人間模様を描いてます。
最初病院の待合室で読んで人目もはばからず大粒の涙が。
すっごく感動したので全巻揃えました。実は自分と旦那の恋愛ストーリーとそっくりだったからなんだけどね(笑)
秋日子かく語りき 大島弓子 交通事故で即死した54才のおばさんが、同じ事故に巻き込まれ
たのに奇跡的に無傷だった高校生の女の子に1週間だけ
体を借りてやり残したことをしに戻るという内容。
マンガなんだけどとっても重い内容です。
高校生ぐらいの時も読んだけど最近図書館でみつけて
読み返しました。
設定はちょっと違うけど東野圭吾の『秘密』によく似ていて
びっくり。多分このマンガの方が古いと思う。。
おばさんが少女の体を借りて、自分ができなかった青春ってやつをやり直す話。
さて高校生になった彼女は自分の家に行ってみて、自分が
いなくても何の変わりもなく淡々と暮らす家族に唖然と
する。大学生の息子に「母には気の毒だけど若いあなたの
方が助かってよかったと思う」と言われるくだりでは、
我が身のようにズキッときた(^-^;
世話をされず枯れかけた自分が育てた鉢植えをいたたまれずに盗み出し
枯れさせまいとしたら、主人が取り返しにきたことで
もう思い残す事はないと思ったところでは私も同じように
ほっとした。
結婚して子供を持ち身内の死に遭遇するようになり、死という
ものを子供の頃とは比べようがないくらい重く考えるように
なった。昔読んだときはこんな風には感じなかったもんな。
久しぶりに考えさせられた話だった。
狼男だよ 平井和正 おれの名は犬神明、一匹狼のルポ・ライターだ。
これはたとえじゃない、おれは本当の狼、すなわち人狼なのだ!
常人にはない特異な能力を持つおれは、月齢十五日、
つまり満月が近づくにつれ、驚異の生命力と体力を発揮するのだ。
そのおれが深夜のドライブ中、全身の血を抜かれた
美女の死体を積んだ車に追突するという事件に巻き込まれてしまった。
これは現代に甦った吸血鬼の仕業なのか?
しょうもない本と思うなかれ。
旦那の本棚にあったのをたまたま手に取って読み始めたらあまりの面白さに夜なべして読んでしまった。
続編に狼の怨歌、狼の紋章等がありどれもかなり面白い。多分子供から大人まで楽しめると思います!
(子供と言っても小学生は無理〜。多少Hな描写ありです・笑)




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